俵万智さんの短歌

新聞で、俵万智さんの短歌を見つけました。

『「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ』

1987年出版されるないなやベストセラーになった歌集
「サラダ記念日」の中の一句。

もう30年近く前の作品なのに、全く古びないですね。

それまで短歌や俳句は
年寄り臭い
小難しい
そんなイメージがあって、敬遠されがちでした

ところが彼女の作品のみずみずしさに
若い人たちまでもが魅了されたんですね!

何気ない普段使いの言葉を
そのまま、すっとすくい上げる
そのアルアル感が共感を呼んだのでしょう。

 
当時の私にはわからなかったのですが
今見るとこの句ではコミュニケーションのコツが
しっかり実践されているんですね。

それは「寒いね」と返す部分
意味的には「そうね」
と返してもよさそうなのに
わざわざ「寒いね」と
同じ言葉を返している点です。

これって『ペーシング』と呼ばれる
人に好かれるテクニックの一つなんですよ

ペーシング』とは、「相手に合わせる」こと

同じ言葉を使うだけでも
相手は親近感を抱くそうです。

あなたはお子さんとの会話で
どのような言葉を選んでいますか?

 
「ブチ切れたわ!」」
と言われた場合の返事は

「キレたんだ~!」ですか?

「腹が立ったのね」ですか?

 
以前の私は後者でしたね。

正しい言葉使いを教えないと…
そんな風に感がてガチガチでしたから!

確かに、正しい日本語を教えることも大切です。

でも今なら思うんです。

「いやぁ~、ブチ切れたんや~」

と娘の心に寄り添えば良かったなと!

 
同じ言葉を返してもらうことで
話し手は共感してもらえたと感じます。

この共感って、とっても大切!

「子どもの気持ちを受け止める

「子どもにの言葉を学ばせる」

親の目的が決まっていれば
言葉選びは自然と決まってきます。

まずは、心を受け止めるところから始めてみませんか?