子どもが泣いている時は…

朝日新聞「折々の言葉」に

ちゃんとものが言えないから泣いているのである。
言えるくらいなら泣きはしない。

多田道太郎 フランス文学者・評論家

とありました。

だから子どもが泣いている時、

「鳴いてばかりだと判らない、ちゃんと言いなさい」
というのはおかしい
と、
多田さんは言います。


なるほど…と妙に納得してしまいました。

私自身、娘に
「ちゃんと説明しなさい!」
と何度言ってきたことか…。

小さい娘は説明ができなくて悔しい想いと、
親が理解しようとしてくれないことに、
とても傷ついていたと言います。



そう考えると、
思春期の反抗的な子どもの態度も、
これに似ている気がします。

自分の中で荒れ狂う、
訳の分からないパワーを
持て余す時期ですよね。


したい事、気になることは
ドンドン増えていくのに、
実際の自分は
ちっともそのスピードに追い付かない。

その焦燥感や、不安感がないまぜになった感情に、
自分が押し流されそうになるのかもしれません。

それを上手に表現できないからこそ、
ものにあたったり、身近な人にあたったり…。


とばっちりを受ける側はたまったものではありませんが、
それも成長の証なのかもしれません。

突飛なファッションも、反抗的な態度も、
子どもが自分の中にある気持ち
表現したいが故の行動なのだと思えば、
親の受け取り方も変わります。

ちょっと見方を変えてみると、
いつも見ている我が子でも、
知らない面が見えてきたりしますよ!