若者の自殺防止

この度、厚生労働省が、
若者の自殺防止SNSのための応答例
を出しました。

お子さんや、身近な人から
「死にたい」と言われたら、
何と返事をしますか?

思わず
「そんな事、考えないで!」って
言ってしまいそうですよね。

「死にたい」に対する応答例は
―――死にたいくらいつらいんですね。
どのようなことがあったか、
お話することはできますか?―――

 

実は、傾聴を学ぶと
よく出てくる例文でもあります。

「そんな事、考えないで!」
と言ってしまうと、
辛い気持ちを否定されたように
感じることがあるので、
「死にたいくらいつらいのね」
と受けとめることが望ましいと学びます。

 

本気で死にたいと思っている人の心に、
この言葉はどんなふうに届くのだろう?
そもそもマニュアルで対応
できるものなのだろうか?

そんな疑問が膨らんだので、
私よりも言葉に対してこまやかな感性を持つ娘に
尋ねてみました。

 

「良かれと思って、
不用意な元気づけをされるより、
いいんじゃない?」
「言葉そのものでどう改善されるか?よりも、
状況を悪化させずに会話を続けること
大切だと思うの。
色々と話しているうちに、
自らクールダウンして、
衝動で行動する気持ちを抑えられるでしょ。
そのきっかけには、いいんじゃないかな。」

なるほど!と納得です。

 

これって、お子さんが
「私って、ダメだ!」
と落ち込んで、なげいている時の対応と
同じなんです。

親としては、
ついつい勇気づけるつもりで
「そんなことないわ!」
と言いがちですが、
人から感じ方を強制されても
嬉しくないですよね。
本人がそんな風に思えないから
辛いわけで…。

「あぁ、親に私のこの辛さは
わかってもらえない。
もう話しても無駄だ」
と会話が無くなる原因になったりします。

それよりは、
話しているうちに自分で
解決策に気付いてくれた方が
何倍も嬉しいですよね!

 

誰にでも、
ちゃんと自分で問題を解決できる力
備わっているのですが
一人ではなかなか発揮できません。

気持ちをそのまま受けとめてもらって受容)、
しっかり聴いてもらう傾聴

こんな援助を受けると、
本人の中に前向きな力が湧いてくるんです。

これがコミュニケーションの力です。

あなたの大切な人を、
受容と傾聴で応援してあげてくださいね!