管理は、依存を生む

先日テレビで、「銀木犀」という
サービス付き高齢者向け住宅が紹介されていました。

私も老後は、こんなところで過ごしたい
と思うような場所でした。

そこの社長、下河原さんの言葉が
「管理は、依存を生む」
だったんです。

 

その施設では、職員が必要以上に手出しをしない事を
大切にしておられます。

老人施設ですから、認知症や、身体の不自由な方も多いのですが、
住人同士で助け合って生活されています。

食堂の食事でも小さなトラブルは起きるのですが、
職員が先回りして回避するのではなく、
危険が無ければそのまま様子を見て、
事が起こってから上手にフォローされていました。

 

実は、最初からトラブルが起こらないように
全てを管理した方が楽なんですよね!

お食事だって、自分たちでしゃぶしゃぶなんてしないで、
ゆでたものを個人別に提供した方が
トラブルになりにくいでしょう。

でも、それでは味気ない

全て管理されることが当たり前になれば、
自分で何かをしようという意欲が無くなりますし、
自分らしさなんて出せませんよね。

 

楽しい思いも、ちょっと嫌な思いもしながら、
皆で活き活きと生活する場所を提供するためには、
上手な見守りが必要なんですね。

 

住人は、自分の思うように生活しているつもりで、
しっかり安全を見守ってもらい、
困った時には気兼ねなくヘルプが出せる!
そんな素晴らしい環境を支えているのが、
スタッフさん達でした。

 

これって、子育てにも通じますね。

親が子どもの行動をコントロールする。
安全、確実な一本道を親が示し、
そのコースから外れることを認めない…。

これでは、活き活きとした子ども時代など
過ごせそうもありませんね。

 

かつての私は、大きな勘違いをして、
娘の先回りをして口出しばかりしてきました。

それは、少しも娘のためにはならず、
ただ、私が安心したかっただけでした。

 

「困った時に振り返れば、
そこに自分を支えてくれる人がいる」
それだけでいいんですよね!

 

そんな「支える人」になるためには、
しっかり後ろから支える気持ち見守る覚悟が必要です。

 

人生の始まりの子ども時代
そして終わりに近づく高齢期
そのどちらでも自分を支えてくれる
あたたかな見守りの中で生活できたらステキですね。