お子さんの国語力をアップするには
前回、
「子どもはちゃんとものが言えないから泣いているのだ」
というお話をしました。
それはわかったとしても、いつまでも説明してくれないのは困りますね。
どうすれば、泣かずにちゃんと話してくれるようになるのでしょう?
国語力のアップがカギを握りそうです。
この国語力は日本語を運用する総合的な力を意味し、
「考える力」
「感じる力」
「想像する力」
「表す力」
「国語の知識」
「教養・価値観・感性等」
で構成されます。
自分の気持ちを感じ取り、
どうしてそうなったのかを考え、
どうなりたいかを想像し、
それを表現することができたら、
泣いてばかりいる必要はないでしょう。
それができるようになるために、
大人の手助けが必要です。
例えば学校の勉強で多くのお子さんが困るのが「要約」です。
長文を〇文字以内に要約せよと言われても、大人でさえ難しいですよね。
子どもの頃からその力を鍛える方法を教えてもらいました。
それは親子で対話をすること!
「この文章の述語は何?」
「主語はどれ?」
「それを繋ぐと〇〇は△△だとなるけど、意味は通る?」
「他に大事な言葉はどれ?」
「文字数は何文字?」
「これで書けそうだね」
と親子で文章を見ながら、
必要なポイントを一緒に確認していくのです。
それを聞いて思い出したことがあります。
娘が小学校1年生の時、担任の先生に
「お嬢さんの作文がいつも素晴らしいけれど、
何かおうちで指導されていますか?」
と聞かれたことがありました。
もちろん娘の感性から紡ぎ出された作品なので、
私が手を加えたことなどありません。
でも
「何を書いて良いのかわからない」
とよく相談に来ていたので、
「〇〇があったね、覚えてる?」
「あの時、ビックリしてたけど、何にそんなに驚いてたの?」
「そんな風に感じてたんだ~」
「また、あそこに行きたい?」
などと、二人で記憶をたどりながら、
その時の光景や気持ちを再確認してから、
原稿用紙に向かっていました。
書くことが自分の中でまとまってから書き始めると、
スラスラ筆が進むので、
作文という課題もハードルが下がりますね。
自分でやりなさいと叱るより、
一緒にとっかかりを探すほうが、
スムーズに事が運びます。
人生の生き方さえも左右する「国語力」だと考えるなら、
ちょっと時間を割いてお子さんと向き合ってみる価値は
充分にありそうですね。