よく私は、コミュニケーション講座の中で
「心のものさし」
というお話をします。

物事を理解したり
表現するときに
判断する基準になるものを
「心のものさし」
と呼んでいるんですね。

 
物の長さを測るときに使う
「30センチものさし」
を考えてみて下さい。

「30センチものさし」は、
万国共通で、変化しません。

ところが、
「心のものさし」は
人によって、
時と場合によって
いろいろと変化します。

 
例えば、
スーパーのレジで待つ3分は
急いでいたら「長い」
と感じるでしょうし、
考え事をしていたら「短いと」
と感じるかもしれません。

「時間」を測る
「心のものさし」が違うからですね。

 
こんな風に、
私たちが言葉を選ぶ際に
自分の「心のものさし」ではかって
言葉を選んでいるわけです。

「レジが遅くてイライラしたわ!」
という人と、
「あっという間に、レジが終わったわ!」
と表現する人がいるということです。

 
では、自分と相手の「心のものさし」が
大きくずれていたら、どうでしょう?

当然、話が通じにくくなりますね。

 
かつて私は、
自分の「心のものさし」中心で
子育てしてきました。

例えば
オモチャが散らかっていて
片付けてほしい時に
「ほら!ちゃんと片付けなさい!」
と言うわけです。

すると娘は
自分の部屋へオモチャを運んで、
入り口にぶちまけて帰ってくる…

それを見て
「だから、ちゃんと片付けなさいって、言ってるでしょ!」
と語気を強める…。

娘は、娘で
「ちゃんと、部屋までもっていったじゃん!」
とむくれる…。

 
そうなんです。

実は、私と娘の「ちゃんと片付ける」という言葉をはかる
「心のものさし」が違っていたんですね。

私は、「元あったところにきちんと戻す」と考え
娘は、「とりあえず、目の前から消えればOK」
と考えていたんです。

これでは、いつまでたっても平行線ですね。

もしも私に、相手の「心のものさし」を考える余裕があれば
避けられた喧嘩がどれだけあったかと
残念でなりません。

次回は、そんな「心のものさし」を上手に使った
ステキなバスの運転士さんのお話をしますね。