心に届く言葉

先日の朝日新聞天声人語にこのような話がありました。

あなたなら、どちらの言葉が心に響くだろうか。
A「ウソをつかないで」
B「ウソつきにならないで」
心理学の実験をしたところ
Aはウソが減る効果がほとんどなかったが、
Bは激減したという。
「脳はなにげに不公平」池谷裕二

言い方次第で、相手の心への届き方に
大きく差が出るのですね。
「ものは言いよう」
とは、まさにこのことだと思いました。

私も、企業のハラスメント研修などを
担当させて頂き、事例をお伝えします。
「コレはダメなんだよ!」
と知って頂くことも、もちろん大切です。
でも、それだけでは足りませんね。

「それさえ言わなきゃいいんでしょ!」
「そんなにうるさいなら、
もう話しなんかしたくない!」
と開き直ったり、
日常会話さえ敬遠してしまう
ことがあるからです。

学生時代の様に、気の合う仲間とだけ集まって、
ツーカーの会話を楽しむのは、楽ですね!
話が合わない人とは距離を置くこともできます。

しかし、職場や地域で生活していくうえでは、
「価値観の違いを上手に認め合う」
ことが必要になります。

ちゃんと相手に、話の内容と気持ちが届くように、
自分の言葉をみがく努力が必要ですよね。
だからこそ、いくつになっても
コミュニケーションを意識したいものです。

今まで①「あなたは○○だ!」
と非難気味に意見を伝えてきた方には
まず、主語を私にかえて
「私は△△して欲しい」
と言い換えてみて下さい。
それができるようになったら
相手に依頼する内容を
「行動」から③「人格」にかえてみては
いかがでしょう?

例えば、会へ参加しない方へのお誘い方法なら
「あなたはいつも欠席だわ!」
②「参加してほしいの」
③「一緒に考える仲間になって!」

言葉を選べば、
より相手の心に届きやすくなると思います。

そんな大人の会話を黙って見て学んでいるのが
子どもたちです。
私たちは、ちゃんとお手本を示せているのでしょうか?
責任重大ですね!