名付けたものだけが見える

『名付けたものだけが見える』

青山学院大学教授で生物学者である
福岡伸一さんの言葉。

 
彼は、大学に入りたての新入生に
顕微鏡をのぞかせて
細胞を観察させるのだそうです。

すると、出来上がるのは
まるで幼児の落書きのような
切れ切れの線からなる
おぼつかない雲のような絵。

実は、細胞に色はないので
顕微鏡で見えるのは
透明でおぼろげな立体なのだそう。

私たちが教科書で見た
複雑な模様のような形は
染色されて、見やすく加工されたものなんですって。

 
そんな学生さんも
1年間みっちり細胞生物学を学ぶと
2年生の春には、
同じ条件の顕微鏡なのに
はっきりと細胞の形を
描き出せるようになるそうです。

なぜなら
『名づけたものだけが見えるようになるから』

「そこに、こんなものがある」
と教えられ、理解できると
やっとその存在に気付けるんですね。

 
これって、私たちの日常にも
よくあることではないですか?

例えば、
「子どもが自分に笑顔を向けてくれる」
毎日、当たり前になってしまって
それが、どれほどありがたいことか
忘れてしまってはいませんか?

その笑顔に
『愛情表現』
と名前をつけたら
以前より、ずっと意識できるようになるでしょう。

 
あふれる愛情表現を
どれだけ意識して受け止められるか?

そして、どれだけ意識して
自分から愛情表現を発信できるか?

 
子ども達をギュッと抱きしめる時も
「これは、ママからの愛の贈り物!」
と名前を付けて気づかせてあげると
子ども達も意識しやすくなりますね!

自分が愛されていることを感じるって
とっても大切なことです。
機会あるごとに
名前を付けて、意識してみませんか?