HSCにとってNGな言葉

「当人に対して、これだけは言ってはいけない言葉
具体的にどのようなことですか?

また、当人のまわりの人が
悪気なくそのようなことを言ってしまった場合は
まわりの人にどのように伝えていけば良いですか?」
とのご質問を頂きました。


人それぞれ感じ方は違うので、
「私はそんなつもりで言ってない!」
と相手の受け止め方を批判しても
何の解決にもなりませんよね。
それよりは
「言われた相手はどう感じるか?」
を考えて、言葉を選ぶことが大切です。

また、HSCに理解のない方々への対応にも悩みますね。
実際に我が家ではどうだったかを娘に聞いてみましょう。


横山: お子さんの年齢や性別、
その時の状況にもよると思うんだけど、
あなたの場合はどうだった?


娘:私の場合は
「あなたの気にしすぎ」
と、
「みんなそれぐらい頑張ってる」
が深く印象に残ってるわ。

悪気なく言っただろうけど
キツイ言葉だなと思ったのは
「被害妄想よ」
とかあったね。


横山:どんな場面で、誰から言われたか覚えてる? 
その相手に悪意はあったと思う?


娘: 「気にしすぎ」
は小学生の頃、周囲の子どもと担任の先生などから。
それこそシチュエーションも
バリエーションも豊富すぎて
浴びるように言われていたので、
詳細は思い出せないくらい。

「みんな頑張ってる」
は祖母にうっかりアルバイトが泣くほどきつくて
弱音をポロッとこぼしてしまった時にちょうだいしましたね。


横山:その相手に悪意はあったと思う?


娘: ほとんどの人に悪意は無かったと思うよ。
インパクトのある
「被害妄想よ」というのも、
「気にしすぎだよ大丈夫」
程度の気持ちなのはその時理解できたし、
祖母にいたっては応援の気持ちだったんじゃないかなと思う。


横山: その時は、どう対応してほしかった? 


娘: 確かに悪意は無かったかもしれない。
でも、その言葉で悪意と同等の傷を受けたのもまた事実なんだよね。
まずはその言葉で傷ついたという気持ちを受け止めてほしかったかな。


横山: 悪気なく言葉を発した人にどう伝えるかは、
相手によるよね。
話して理解できる相手か?
そこまで深く関係性を持ちたい相手か?とかね。

毎日子どもが顔を合わせる相手なら、
「悪気はないのはわかるけれど、
子どもには辛いことなので、
表現を変えてほしい」

など親が理解を求める必要も出てくるね。

HSCを知らなければ、
みんな自分と同じ感覚だと思い込んでいる
可能性が高いからね。
まず知ってもらうこともすごく大事

横山: 私もかつて失敗しました。
友達に嫌なことをされて落ち込んでいる娘に

「なんで、〇〇ちゃんは、そんな事するんやろな?
何かお家で嫌な事でもあったんかな?可哀そうやね。
そんなん気にせんでええよ」


それを聞いた娘は
「お母さんは、傷ついている娘より、
傷つけた相手の心配するんだ」
とショックを受けたといいます。

私としては、
「あなたに落ち度があったわけではなく、
相手の問題だから、
あなたは気にすることないわ」
と伝えたかったんです。

でも、余計に娘の心を傷つけてしまっていました。
今なら、
「そうか、そんなことされたら嫌やね」
とまず気持ちを受け止めるでしょう。

子どもが社会で成長していく過程で、
親ができることは限られてきます。

子どもの代わりにその子の人生を
生きることなどできませんよね!

だからこそ、親ができること
「ありのままの気持ちを受けとめる」
ことが大切になって来ると思うのです。

たとえ目の前の問題は
すぐに解決されなくても、
「他人から見れば些細な事であっても、
こんなに傷ついた自分」
ありのまま受けとめてくれる人がいると感じることが、
どれだけ敏感力を持つ子に勇気を与えることか!

その子なりに自分の人生を生き抜いてゆく力を信じて
しっかり気持ちを受けとめてみませんか?

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