「痛いの痛いの、飛んでゆけ~」

「いたいの、いたいの、とんでゆけ」
という絵本をご存知ですか?

童話作家の新井悦子さんの作品です。
私は新聞の記事で知ったのですが、
この絵本ができたきっかけは、
息子さんの一言だったそうです。

息子さんが幼稚園の頃、
道で転んでひざをすりむき泣いていたので、
彼女が
「いたいの、いたいの、とんでゆけ~」
とおまじないを掛けたんですって。

すると息子さんは泣き止んで
「いたいのは、どこへ行ったの?」
と聞いてきたそうです。

彼女はとっさに
「お山の鬼のところじゃない?」
と当たり障りのない答えを口にしたそうです。

すると息子さんは、
「その鬼は痛くないの?僕の代わりに痛いんじゃないの?」と。

そのエピソードが基となり、
痛いのを飛ばした子どもと、
飛ばされた鬼の話が生まれたのだそうです。

この息子さんの感性って、
HSCにも通じるなって思いました。

まさに今自分の足が痛いのに、
飛んでいった先の鬼の痛さまで心配してしまうなんて…。

感受性の豊かさと、
人を思いやる気持ちにあふれていますよね。

新井さんの絵本の中で主人公は、
鬼に飛ばしてしまった体の痛みを想像し、
鬼は家族を失ってひとりぼっちになるかもしれない主人公の心の痛みを想像します。
そして絵本の最後では、
主人公が美味しい団子を食べて、
「うまいの」を鬼に飛ばすのです。

鬼はこう言います。
「いたいのより うまいのが いいわい」

息子さんの感性をしっかり受けとめて、
心あたたまる絵本にまで仕上げた
ママの「受けとめ力」が素晴らしいと思いました。

HSCは日々豊かな感性をきらめかせて生活しています。
ついつい時間や効率に目が向きがちな大人たちですが、
子どもの感性を上手に受け止めてあげられたら、
本人の自信につながりますよね。

HSCの良さをのびのびと発揮させるには、
親のサポートが重要です。

そのためにも、
自分のコンディションを常に良くする努力
親の課題でもありますね。
子どもたちのためにも、
ご機嫌な毎日を過ごしましょう。

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