夏休み明けの葛藤

夏休み明けに我が子から
学校を休みたいと言われたら、どうしよう?」
とビクビクしてる親は意外と多いのかもしれません。
かつての私も、その一人でした。


今ではそんな親のための判断材料 
「学校休んだ方がいいよチェックリスト」
があるんですって。
不登校の支援団体が作成したもので、
通信アプリLINEで子どもの態度や行動に関する質問に答えると、
精神科医の回答を見られるそうです。


子どもから学校へ行きたくないと言われたとき、
「ちょっと頑張ったほうがいい」のか
「これは休まないといけない」のか
基準がわかりにくく、
親の主観に頼るしかないのが現状でしょう。

「大ごとになってほしくない」という親の想いが、
実態を過少に評価している可能性もありますね。

そんな時に外部の判断材料があって、
「自分ならこれくらい大丈夫だが、
一般的にはキツイんだな。休ませよう。」

と親が気付くなら、非常に効果的です。


しかし物事の感じ方や表現は人それぞれ。
お子さんが、一般的には些細と思われがちなことで深く傷つくこともあれば、
傷ついても行動や表情に表さないことだってありうることです。

そんな時に、親が外部の判断基準を基に
「この子は大丈夫」と勝手に決めつけてしまわないか
不安な面もあります。


当時の私なら、質問を過大解釈して、
「それほどでもないか…」と自己判断で回答し、
出た結果を「ホラ!やっぱり大丈夫よ!もう少し頑張ろうね!」なんて、
娘に無理をさせていたかもしれないと思ってしまうのです。

親は、「自分の子は大丈夫だ」と思いたいんですよね。
まぁ、私なんて「何が大丈夫なのか?」さえわかっていなかったわけですが…。

学校へ行く、行かないなんて、
それほど大事もない
のに、
ものすごくこだわっていました。

「皆と同じ」でなくなるのが
怖かった
んでしょうね。
親である私の考える「幸せ」ルートから娘がはみ出さないように、
躍起になっていました。

本当に大切なのは、
『娘本人が幸せを感じること』
なのに、
そこは置いてけぼり…。


一口に「学校を休みたい」と言っても、
その背後にある気持ちは色々です。

「行きたいのに、行けない」
「学校という空間が嫌」
「クラスの雰囲気がいたたまれない」
「勉強が理解できない」
「ただ、体を休めたい」

「学校を休みたい」は子どもたちからのメッセージです。
その言葉の奥にある「本当はこうしたい」
親子で一緒に考えるためのきっかけだと思うのです。


一度、お子さんが納得するまで、
しっかり気持ちを聴いてみませんか?

すぐに解決策が見つからなくても、
自分の気持ちを受け止めてもらえるだけで、
心が軽くなったり、方向性が見えてきたりするものです。

なによりありのままの自分の気持ちを受け止めてくれる人がいることは、
大きな自信につながります。


もしも、お子さんが話してくれないなら、
残念ながら今までのあなたの話のきき方に問題があったのかもしれません。

私も、全く話の聞けない母親でした。
娘の話を聞いたふりして、すぐに自分の言い分を押し付けていたんです。
「聞くふり」だけするなんて、タチが悪いですよね!

そんな状態でしたから、
「あなたの気持ちを教えて」と言っても、
娘の本音など出てはきません

それでも本気で話の聴き方を学び、実践するうちに、
少しずつ娘との関係性が改善されていったんです。

当時のつらさがあったからこそ、今の親子関係があります。

親の「聴く力」を磨いて、お子さんの安心空間を作りませんか?
人間は、安心で安全な場が用意されたら、
自分の力で立ち上がって進み始める力を持っています。

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