先日娘と昔の思い出話をしていた時のこと。
娘「お母さん、覚えてるかなぁ?
私が小学生の低学年だった頃、私に言った言葉」
私「えっ?どんなこと?
(うわぁ、そんな昔のこと覚えてるかなぁ…)」
娘「お母さんって、私がゲームするの嫌がってたから、
欲しいゲームがあると私はお父さんにおねだりしてたでしょう。
その時もお父さんに新しいゲームを買ってもらったのね。
でも、やってみたらそのゲームが面白くなくて…
お母さんに『このゲーム、面白くない!』って言ったの。
その時のお母さんの返事だよ。覚えてる?」
私「…」
娘「お母さん、『せっかくお父さんに買ってもらったゲームなのに、
面白くないなんて言ったらダメでしょ!』って言ったんだよ!」
私「そ、そうなんだ…。
覚えてないけど、当時の私ならそんなこと言いそうだね。」
娘「それを聞いて私、
『あぁ、私は買ってもらったものに文句を言っちゃいけないんだ!』
『私には文句を言う資格なんて、ないんだ!』
って思ったの。」
私「えっ!そんな風に思ったの?」
娘「お母さんが子どもだったら、
そう言われて、どう答えるの?」
私「う~ん、どうだろう?
『買う前は面白そうだと思ったんだもん!!』
って反論してるかなぁ…」
娘「そうなんだ。
お母さんはそんな風に考えるんだね。
私はそれ以降、自分の気持ちを封じ込めたよ。」
私「今ほどあなたのことを理解出来ていなかったから、
一般的な『しつけ』のつもりで、
『相手への思いやりを教えなきゃ!』
と思っていたんだろうね。
その言葉は、『自分を大切にするな!』
というメッセージとしてあなたに届いていたんだ…。
わぁ、ごめん!
どうすれば良かったんだろう?」
娘「気持ちを受けとめて欲しかったかな…」
私「そうだね。気持ちよりも正論が大切だと
思っていた私だったからね。」
私「こんな言い方なら、どうだろう?
『そうか、ゲームは面白くなかったんだね。
でもね、お父さんはあなたが喜ぶと思って買ってくれたから、
それを聞いたらがっかりするかもしれないね』」
娘「それなら、納得できた気がする。
自分の気持ちを持つ事を否定された気がして辛かった…」
『子どもを正しく導かなきゃ!』
としつけを意識する母と、
『自分の心を否定されている』
と感じる子ども。
まさに鈍感力ママと敏感力を持つ子のすれ違いですね。
この後も、2人のすれ違いは続きます。
大きな違いを受け入れた後、
穏やかにこんな話ができる母娘関係が待っていることなど、
当時の私達が知る由もありません。