いつも幸せじゃないとダメ?

誰しも幸せを望むのは自然な事ですが、
自分だけが幸せじゃない
と思い込むと辛そうですね。

今の子どもたちはSNSでつながっていて、
そこでは充実した毎日がこれでもかと
アピールされています。

この人たちに比べて今の自分は…
苦しくなる子が増えていると聞きます。


気になる記事を見つけました。
自殺する人の割合が極めて低い地域
自殺希少地域」がわかっているそうです。

面白いのは、そこの地域の人々の「幸福度」が
周囲の町よりも低い事です。

自殺する人が極端に少ないのですから、
住民の皆さんは幸せいっぱいなのかと思っていたら、
違うんですね。
自分は、幸せでも不幸せでもない
と考える人が多いのだとか。

その町を調べた社会学者の岡檀(まゆみ)さんは
「本来、人が幸福か不幸かどうかは、
簡単に分けられないもの。
その町の人は、ゼロかイチかの二元論で
物事をとらえない人が多い。
そしてその方が、楽に生きられる」
と説明されています。

「人生、雨が降る日もあれば、
日が照る日もある。
楽しいことも、辛いことも、
両方あるのが人生なんだよ!」
そんな当たり前のことを伝えてくれる大人が、
減ってきたような気がします。

私も娘が小さい頃から、
人生につまずかないようにと、
先回りしていろいろと介入してきた母でした。

今となっては要らぬおせっかいだとわかるのだが、
当時は大まじめに、良かれと思って干渉していました。

満たされないことがあっても、
できないことがあっても、
つらい日があっても、
それも含めてその人の大事な人生なのに、
楽しくない事を極力遠ざけようとしていたんですね。

子どもたちは、その気配を敏感に感じ取ります。
失敗しないように、
負けないように、
損しないように…

「もっと、もっと!」と大人が
幸せを追い求め過ぎてはいないでしょうか?

「いつも幸せじゃないからといって、
落ち込まなくていいよ!」
「たまに幸せ」
「ちょっと幸せ」
「これだけは幸せ」
そんな小さな幸せが感じられたら充分。

これからを生きる子どもたちには、
いろんな形の幸せを自ら探せる人
育ってほしいと思います。