心の栄養を蓄える時間

先日読んだ本に、
「食べ物の好き嫌い」
について素敵な文章を見つけました。

かいつまんでお伝えすると…

無理に食べようとすると
吐いてしまうほど野菜が苦手な
小学1年生の男の子が、
「パパ、昨日の給食は大変やってん。
おかずに黒豆が入ってたから、
ベロに3回くらいしかあたらんように、
ゴクッて飲み込んでんで」
と言うので、パパはビックリ!

「え?豆を食べたの?」と聞くと、
「昨日はデザートがパイナップルやったから、
頑張った」とのこと。

家ではデザートだけ食べているのに?
と不思議がると、

「あのなパパ、
学校には学校のルールがあるねん。
デザートを食べる前には
おかずを全部食べなあかんねん。
家やったら食べんでもいいけど、
学校ではだめ!。
これはルールやねん。」

ベロに当たらないように
豆を飲み込む姿を想像した父親は、
この子も必死で頑張っているのだなあと、
いとおしく、頼もしく感じたそうです。
「子どもが幸せになる言葉」田中茂樹著より抜粋

さぁ、皆さんならこの後、
子どもにどう接しますか?
「学校で豆を食べられるんなら、
家でももっと頑張って野菜を食べてみよう!」
と叱咤激励してしまいませんか?

先々のことを考えると、
やはり野菜も食べられるようになってほしい
と思うママは多いと思います。

しかしこのパパは違っていました。
「学校で食べられるんなら、家でも食べられるやろ!」
彼を追い込むようなことはするまい
と心に誓ったんですって!

学校で頑張っているのだから、
家では楽に食事をさせてあげたい。
栄養のバランスは、
学校の給食にしばらくお任せして、
家での食事は
楽しいくつろぎの時間、
「心の栄養を蓄える時間」
にしようと思ったそうです。

毎日の食事を担当していない
パパだからこその意見かもしれませんね。
それでも「子どもの食事はバランスよく!」
視野が狭くなっていたかつての自分に
伝えたい言葉だな!と思ったのです。

家族そろったお食事タイムは、
心も、おなかも満たすことができる
特別な時間であってほしいものですね。