伝え方を工夫する

2023年に兵庫県川西市の広報誌「生きる」で連載された文章をお届けしています。

「ものは言いよう」
とは、本当にうまく言ったものですね。

同じ内容でも、伝え方によって、
良くも悪くも変わるものです。

例えば、
「旅行先は海がいい?それとも山がいい?」
と尋ねられたら、何と答えますか?

「海でも、山でも、どちらでもいいわ!」
なんて答えていませんか?

それでは相手の気持ちに、
水を差す
結果になるかもしれませんよ。

そんな時は、「で」を抜いてみてください。
「海も、山も、どちらもいいわ!」

たったこれだけでも、
相手に届くイメージが大きく変わりそうでしょう。

私も伝え方を工夫するようになって、
相手との関係性がグンとよくなりました。

以前専門学校で授業をしていた頃の話です。

皆が課題に取り組む中、ある生徒さんが、
こっそり隠れて漫画を読み始めたのです。

私は、彼の漫画を取り上げ、
成績を下げると脅すこともできましたが、
それよりももっと効果的な方法を思いつきました。

私が黙って彼のそばに立つと、
怒られると思った彼はあわてて漫画をしまい、
「すみません。もうしません」
とビクビク。
きっと他の授業でも漫画を読んで
叱られていたのでしょうね。

しかし私は、隣にしゃがみこみ
彼だけに聞こえるくらいの小さな声で二言三言、
声を掛けた
のです。

その言葉を聞いて、
彼はポカーンと口を開けて私の顔をまじまじと見た後、
「ごめんなさい」
と神妙に反省
してくれました。

それから卒業まで、
彼は一度も授業をサボらず、
とてもまじめな生徒になったんですよ。

その時私が彼にかけた言葉は何だったのか?
 答えは、次回ご紹介しますね。